絵でわかるマンダラの読み方 – 心の宇宙を歩く -- 【原作: 寺林 峻さん】をリンク拡張させて頂いたものです。
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伝真言院曼陀羅(胎蔵マンダラ)
宮中の真言院で使われたマンダラと伝えられるところから、この名前がある。天地180センチ、左右163センチ。9世紀末の制作とみられ、彩色マンダラとしては日本最古のものである。仏の姿が官能的な美しさをもつ。(国宝 京都・東寺蔵)
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伝真言院曼陀羅(金剛界マンダラ)
胎蔵マンダラとともに、金剛界マンダラも絹布に五色であでやかに描かれている。白、黄、青、赤、黒の五色は宇宙を構成する五要素を表わす。胎蔵と金剛界、二つのマンダラは自立しながらもカバーしあって真理を説く。(国宝 京都・東寺蔵)
【目次】
1.1 なぜか気になる密教とマンダラ
1.1.1 どこかが違う密教の仏たち
1.1.2 南インドの鉄塔の中で興った
1.1.3 ダイナミックにいのちの流れをつかむ
1.2 煩悩を生かした人づくり
1.2.1 わたしが大日如来と一体になれる
1.2.2 このからだのまま今すぐに自己完成
1.2.3 自分を転身させる三つの行ない
1.2.4 宇宙の力をこの身に受けとめる
1.2.5 身のまわりの一切が輝いてくる
2.1 仏たちがぎっしり画面に並んで
2.1.1 もとは行者の頭の中にあった仏たち
2.2.2 二枚のマンダラはここが違う
2.2.3 対立する二極が一つになる
2.2 無限に広がるマンダラの空間
2.2.1 ヒマラヤ山塊の十兆倍も
2.2.1 羽衣で岩をすり切って一時間
3.1 宇宙に仕組まれた壮大なステージ
3.1.1 舞台に人間の花、いま開く
3.1.2 全五場の序幕がはじまる
・第一場/すがすがしい闘い
・第二場/とらわれを断つ
・第三場/苦しみを引き受ける
・第四場/目覚めの衝撃を
・第五場/宇宙と一体になる
3.2 心の階段をのぼっていく
3.2.1 人間に生まれた意味を問いかけてくる(第一層)
・第一段/そんなにしたい放題でいいのか -- 欲望に拡大鏡を当てる
・第二段/ほんの少し欲望を控えてみると -- 足るを知って足りない人に与える
・第三段/いつまでも母の膝にとどまれない -- 仮の安らぎを蹴って真実へ
3.2.2 自分を磨いて世界を広げていく(第二層)
・第四段/ものごとにとらわれ過ぎない -- 問う姿勢が真実への扉を開く
・第五段/自然は啓示に富んでいる -- 感受性をみずみずしく保つ
3.2.3 相手を思いやるゆとりを待つ(第三層)
・第六段/与えることによろこびを感じる -- 施して見返りを期待しない
・第七段/極端に走らない -- 暮らしにほどよい緊張を
3.3.4 自分の心をありのままに見る(第四層)
・第八段/だれも等しく、心は清浄だ -- お互いに尊敬し、尽くし合おう
・第九段/宇宙の一切に仏のいのちが宿る -- 人間の意志を超えた調和がある
3.3.5 わたしでしかないいのちが息づく(第五層)
・第十段/仏とは安住しない心である -- 仏の心にも餓鬼は住みつづける
4.1 仏たちの七幕のドラマ
・第一幕/成身会(三昧耶会を含む)-- 今日をみずみずしく生きる
・第二幕/微細会 -- 暮らしの模様をキメ細かく
・第三幕/供養会 -- 感謝の気持ちを素直に表わせるか
・第四幕/四印会 -- 目先の欲望にとらわれない
・第五幕/一印会 -- なぜ仏を胸に迎えないのか
・第六幕/理趣会 -- ハンディを自己表現の活力に
・第七幕/降三世会(降三世三味耶会を含む)-- 安きにつく心に慈悲の怒り
5. マンダラ・ステージを心のなかに持とう -- あとがきに代えて
■顕教と密教 ■密教伝来と空海 ■マンダラの種類 ■国宝のマンダラ
■代表的な警備の仏 ■代表的な渉外の仏 ■「十住心論」とは
■成身会大日を囲む四菩薩 ■六種供養 ■男女四組の説法
絵/殿村 進
【⇒次の章へ続く】