Learning by Expanding: An activity-theoretical approach to developmental research
【目次】 0. 日本語版へのまえがき 2. 人間の歴史的形式としての学習活動の出現 3. 拡張的研究の基本的カテゴリーとしての最近接発達領域 4. 拡張の道具 5. 拡張的方法論に向けて 6. エピローグ ------------------------- 【文献】 「拡張による学習 活動理論からのアプローチ」 (新曜社、1999.8.5) 【参考キーワード】 | 日本語版へのまえがき 本書『拡張による常習』は、集団的な創造活動について述べている。 私のテーマは、私たちが人間として、自分たちの制度や行為を転換できなければならないこと、しかも徹底して、あらゆる参加者の知性とエネルギーを結集してそうできなければならないということにある。 そのとき、創造性は、まさに集団的な転換への実践的な参加として理解されるだろう。 さまざまな学習理論が人間の行動や認知における永続的な変化を説明しようとしてきたが、未だ次のような問題の核心には届いていない。 すなわち、人々は自らの周りの状況を変えることによって、いかに自分たち自身を変えることができるのか、という問題である。 この問い、これこそが拡張的学習という新しい理論が求められるゆえんなのである。 この書が七人の日本の研究者によって翻訳されたことに、私は感銘を覚えている。 そのような協同による取り組みは、ヨーロッパやアメリカではめったに見られないからである。 おそらく、このことは、本書のアイデアと日本の文化のある種の側面が一致しているということの、可能性を示している。 このようにして、本書は、多数の声(ヴォイス)というもの、そして異なった活動システムのネットワークを建設するということにも関わっている。 グローバル・エコノミーがますます拡大していくなかにあって、拡張的学習は国家や文化の境界を超えた運動や協同として研究され促進されるに違いない。 『拡張による学習』の日本における翻訳者たちと出版社に感謝申し上げたい。 本書が拡張的な対話と協同への誘いとして読まれることを願いつつ。 サンディエゴにて ユーリア・エングストローム |
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